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(1) 引きこもったことは自分にとっては必要な時間だった─元ニートAさん

まず最初にご紹介したいのは、正社員時代、仕事で責任を抱え込み過ぎてつぶれてしまい、その後、引きこもり生活を送ったAさんの言葉です。

元ニートAさんの言葉

正社員時代は仕事がほぼ生活の中心だったんで、どんどん自分が摩耗していくのがわかるというか…。

それを一回もう全部切って、ほぼ自分ひとりの状態に身を置いたときに、すごいゆっくりできたっていうのがあったし、
たぶん、人のなかにいたら、その疲れがとれなかっただろうなって思います。

自分が以前よりも楽に生きられるように、自分の考えをまとめたり落ち着かせたり…というための時間だったととらえられているので、
そういう意味では、引きこもったことは無駄ではなかった、自分にとっては必要な時間だった、という気持ちはありますね。
Aさん(31)インタビューの言葉より

コメント

こんなふうに自分が引きこもったことを肯定できたらいいですね。
でもそんな気持ちになれたのは、彼のその後の体験も大いに関係していそうです。

すぐに働くのは無理…と感じたAさんは、ニュースタートで寮生活を始めたのですが、そこでの人間関係は、彼が引きこもっていた時に「自分の考えをまとめたり落ち着かせたり」していたことを、なんとなく“実践”できる場だったようです。

そして、卒寮時に彼が選んだ仕事は、なんとぶっつぶれた正社員のときと同じ職種!

ただし、寮生活で「合わない人とは無理して合わせなくていいんだ」と肌で学んだことを生かし、「こいつ嫌だな」と思う人が職場にいれば、最低限の付き合いでやり過ごす…そんな感じのやり方で、今度はストレスフルにならずに、今も仕事を続けています。

正社員の誘いもずっと断っているようですよ(笑)

同じような境遇を持っている寮の仲間との交流によって、がんばり過ぎてしまっていたAさんの、ほどよい“ニート・ひきこもり的感性”のスイッチが押されたのです。

(もつ)

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“ニート的感性”な言葉たち (2) ニートは幸せであるべき

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執筆者 : 中本(もつ)

もつ

ニュースタート事務局スタッフ。ニート祭りの首謀者でもある。

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