書籍一覧 久世芽亜里お薦めコメント付き

書籍の紹介

ニュースタート関連の書籍、全19冊を、久世がご紹介します!
出版日が新しい順になっています。

<テーマ別お薦め>
引きこもりについて知りたい……
 『2.コンビニは通える引きこもりたち』
親として何をしたらいいか悩んでいる……
 『1.引きこもりの7割は自立できる』
 『3.働かない息子・娘に親がすべき35のこと』
ニュースタート事務局はどんなところ?……
 『5.ニートがひらく幸福社会ニッポン』
 『15.ニートという生き方(スタイル) ~自己実現の病に冒された社会のなかで~』
訪問支援(レンタルお姉さん)の活動内容は……
 『16.レンタルお姉さん』
 『11.レンタルお姉さん物語―ひきこもりと社会をつなぐ天使』
引きこもりだった若者の声をたくさん読みたい方は……
 『4.ニート・ひきこもり的感性が世界を救う』
子どもが10代で不登校、これからが心配……
 『10.「子供のために」を疑う ~10代の子供を伸ばす7つの知恵』
家庭内暴力で悩んでいる……
 『14.暴力は親に向かう ―いま明かされる家庭内暴力の実態』

目次

引きこもりの7割は自立できる

二神能基・久世芽亜里 著
2023年10月 新潮新書 刊
定価858円 ニュースタート事務局にて販売中!
詳細はこちらから(書籍紹介ページ)

久世芽亜里コメント

この本のお話が出たのは、ニュースタートを閉じることは決定しており、時期など詳細を固めていくタイミングでした。
ですから私たちの支援をさらけ出して、広く参考にしてもらえるような内容にしたいと考えました。
細かい支援内容よりも、なぜそういう支援を行ったのか基盤となる考え方を丁寧に書きました。
失敗事例を入れたのも、そういう意図があったからです。
ニュースタートは活動を終えますが、30年間の経験から得た知見を、誰かに生かしていただきたい
そして引きこもりで苦しむ人が減ることを、心から望んでいます。

コンビニは通える引きこもりたち

久世芽亜里 著
2020年9月 新潮新書 刊
定価814円 ニュースタート事務局にて販売中!
詳細はこちらから(書籍紹介ページ)

久世芽亜里コメント

新潮社の方と初顔合わせをした際から、「一般層向けに」というお話でいただきました。
引きこもりを事件などのイメージでしか知らない方々に、多様な実情をお伝えするというのが第一目的でした。
その目的は、第1章をああいう作りにしたことで、うまく達成できたのではないかと思います。
そしてこの本で次に有用なのは、第5章の引きこもりの歴史ではないでしょうか。
私自身も年度など丁寧に調べましたし、定評のある新潮社の校正も入っているので、間違いはありません。
引きこもりについて調べたい、最初に何を見たらいいんだろうと思った方に、1冊目として自信をもって薦められる本になりました。

働かない息子・娘に親がすべき35のこと

二神能基・畠中雅子 監修
2013年12月 アース・スター エンターテイメント 刊
定価1,400円 (ニュースタートに在庫なし)
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久世芽亜里コメント

親御さんの考え方や対応が、一番端的にまとまっている本です。
1つの項目の内容はどうしても浅く、きちんと内容を理解するためには、二神や畠中さんの本などを更に読み込む必要はあります。
ですがとにかく全てのキーワードが、入り口が揃っていると言えます。
とにかく何をしたらいいか分からない」という親御さんには、ぜひこの本を最初に読んでいただきたいです。
残念ながらこちらに在庫はないのですが、「図書館で読んで相談に来ました」とおっしゃる方が時々いるので、諦めずに探してみてください。

ニート・ひきこもり的感性が世界を救う

2013年6月 ニュースタート事務局 刊
定価500円 ニュースタート事務局にて販売中!
詳細はこちらから(書籍紹介ページ)

久世芽亜里コメント

元引きこもり当事者の声」というと、暗く身の上話をするようなイメージがありませんか?
ですがここに登場する若者たちは、仲間同士で和気あいあいとトークをしています。
寮に来た理由は、「(訪問支援で)そのまま流されて」「ぶっちゃけ家でゲームをする生活に飽きたんでしょう」なんて回答もあり
なぜ仕事が続いているかと聞くと、「興味がないから続く」と答える人や、「辞めるのも面倒くさい」と答える人、「職場にはかわいい子が沢山いる、(声が大きくなり)特に19歳の台湾人の方が素敵なんです!」と答える人まで。
引きこもってガチガチの鎧を着ていた頃や、支援者などに堅苦しく心情を話すのとも違う、肩の力の抜けた、人間臭い、素の言葉たちが並んでいます。
これぞ私たちがニュースタートで触れてきた、「若者たちの声」です。

ニートがひらく幸福社会ニッポン

二神能基 著
2012年8月 明石書店 刊
定価1,890円 ニュースタート事務局にて販売中!
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久世芽亜里コメント

「希望のニート」の続編、集大成とも言える一冊です。
この頃が「ニート」というキーワードで出版できた、最後の時代でしょう。
「ニート」と銘打ってはいますが、引きこもりで読んでも何の違和感もありません
彼らの生態、生き方や価値観がよく分かる本です。
また『希望のニート』から7年が経ち、実情に合わせて支援の方向性が変化した話もあります。
「50%の自立でいい」と親へのパラサイトを勧めていたのが、卒業後の親子関係を見て「やはり親とは物理的に離れるしかない」という境地に至ったというのは、やはり特筆すべきものでしょう。
そして意外と読みごたえがあるのが、巻末のトーク・セッションです。
高塚雄介さん吉川武彦さんがここまで2010年ガイドラインに問題を感じていたというのは、ぜひ多くの方に知っていただきたいです。

なぜ若者は「自立」から降りるのか?

梶原公子 著
2012年5月 同時代社 刊
定価1,680円 (ニュースタートに在庫なし)
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久世芽亜里コメント

就職コースの女子高生と、引きこもりの若者を並べるというのが意外性があります。
引きこもりの要因のひとつとして、共同体から個の時代へと近代以降の変化がある中で、「主体的個」として生きる苦しさを挙げています。
集団が苦手と思われている引きこもりの人は、自我を求められない共同体が、実は居心地がいいのかも知れません。
そしてニュースタートの卒業生やレンタルお姉さんが伝えたい言葉として、「あきらめなさい」が何度も出て来るのも、ニュースタートらしさを感じます。
引きこもりの若者たちを、梶原先生が私たちと少し違う視点で見ているのが、本書の面白いところです。
こちらに在庫がないため、Amazon等でお買い求めください

暴力は親に向かう ―すれ違う親と子への処方箋(文庫)

二神能基 著
2010年2月 新潮文庫 刊 ※文庫(ハードカバーもあります)
定価580円 (ニュースタートに在庫なし)
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久世芽亜里コメント

2007年出版、『暴力は親に向かう ―いま明かされる家庭内暴力の実態』の文庫版です。
コメントはハードカバー版をご覧ください。
こちらに在庫がないため、ハードカバー版か、Amazon等でお買い求めください

レンタルお姉さん(文庫)

荒川龍 著
2009年12月 幻冬舎 刊 ※文庫(ハードカバーもあります)
定価628円 (ニュースタートに在庫なし)
詳細はこちらから(書籍紹介ページ)

久世芽亜里コメント

2006年出版、『レンタルお姉さん』の文庫版です。
コメントはハードカバー版をご覧ください。
こちらに在庫がないため、ハードカバー版か、Amazon等でお買い求めください

勝ち負けから降りる生き方

二神能基 著
2009年11月 東洋経済新報社 刊
定価1,470円 ニュースタート事務局にて販売中!
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久世芽亜里コメント

「勝ち組」「負け組」という言葉は、出版から15年が経ち、以前よりも聞かなくなりました。
ですが実際は、「普通」のような少し違う表現になって、あまり変わらない価値観がはびこっていると感じます。
「勝ち組にまでならなくてもいいけと、枠から外れてほしくない、普通でいてほしい」と思っている方は、現在もかなり多い印象です。
本書の前半の勝ち組教育の話などは、時代にはあまりマッチしないかも知れません。
ですが4章の、「3つの世界を持つ」という考えや、仕事に生きがいや役立ち感など多くを求めないこと、「無駄の効用」を知るなどは、今読んでも多くの示唆に富んだ内容となっています。
特に二神が繰り返し口にしていた「人生は副産物しか実らない」は、私個人の人生観にも大きな影響を与えました。
目の前の意味を求めすぎないので動き出しやすく、予想外の何かを待つワクワクもあります。
「普通」からもう一段「降りる」
それは世間のレッテルから離れ、自分自身に戻るということなのかも知れません

「子供のために」を疑う ~10代の子供を伸ばす7つの知恵

二神能基 著
2009年9月 朝日新書 刊
定価777円 ニュースタート事務局にて販売中!
詳細はこちらから(書籍紹介ページ)

久世芽亜里コメント

この本の帯には、「中学受験の勉強は1年で充分!」という、刺激的な文言が書かれていました。
ですが読み進めると、「なぜ中学受験をさせようと思うのか?」という親への価値観の問いかけに始まり、名門校でも東大に必ず入れるわけではないという現実、無理して入った学校で味わう劣等感を避ける、入学後に燃え尽きを防ぐなど、多方向からの理由があると分かります。
実際に受験勉強を1年にするかは別として、「子供の将来のため!」と熱くならず、これだけ広い目線で考えるべきなのだと思わされます。
本書の全てが、子供が10代の今だけではなく、20代30代まで見据えた「子育ての知恵」となっています。
幼稚園や学習塾経営で子供たちと関わり、ニュースタートでその未来とも言える姿も見たからこそ、書ける一冊です。

レンタルお姉さん物語―ひきこもりと社会をつなぐ天使

比古地朔弥 著
【取材協力】 ニュースタート事務局
2009年7月 扶桑社 刊 ※コミック
定価1,260円 (ニュースタートに在庫なし)
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久世芽亜里コメント

レンタルお姉さんに関する書籍はいくつか出版していますが、そのコミック化です。
コミックなので、とにかく読みやすいです。
またその内容も、総合的なものになっており、よく吟味して多彩なケースをバランスよく選んでいると感じます。
レンタルお姉さんについて初めて知りたいという方には、真っ先にお勧めしたい本です。
こちらに在庫がないのですが、Amazonに電子書籍がありますので、ぜひそちらをお読みいただければと思います。

希望のニート(文庫)

二神能基 著
2009年4月 新潮文庫 刊 ※文庫(ハードカバーもあります)
定価460円 (ニュースタートに在庫なし)
詳細はこちらから(書籍紹介ページ)

希望のニート文庫

久世芽亜里コメント

2005年出版、『希望のニート ~現場からのメッセージ』の文庫版です。
コメントはハードカバー版をご覧ください。
こちらに在庫がないため、ハードカバー版か、Amazon等でお買い求めください

わたしはレンタルお姉さん。

川上佳美 著
2007年2月 二見書房 刊 (絶版)
定価1,260円 ニュースタート事務局にて販売中!
詳細はこちらから(書籍紹介ページ)

久世芽亜里コメント

佳美さんは、歴代のレンタルお姉さんの中でも、多くの引きこもりの若者を動かしてきた人です。
彼女の考えは、「ニートや引きこもりから抜け出すには、先に頭で答えを出そうとせずに、まず行動してみること」と、とてもすっきりしています。
「そんな事は分かっているけどできない」と思う当事者と、その気持ちをおもんばかって様子見をしてしまう親御さんや支援者が多いことでしょう。
でも佳美さんは持ち前の明るい笑顔で、どんどん彼らに会いに行き、動かしていきます
支援者側こそが、「考えすぎずに、まず行動」を実践すること。
その大切さを感じさせてくれる書籍です。
知識は時に、支援者の動きを鈍らせます
そんな時はこの本で頭をほぐして、「結局は人と人なんだ、こんな感じでいいんだ」と思っていただきたいです。

暴力は親に向かう ―いま明かされる家庭内暴力の実態

二神能基 著
2007年1月 東洋経済新報社 刊 ※ハードカバー(文庫版もあります)
定価1,680円 ニュースタート事務局にて販売中!
詳細はこちらから(書籍紹介ページ)

暴力は親に向かう

久世芽亜里コメント

母親の頭をバリカンで丸坊主にする、寝ている父親の背中に熱湯をかける、肋骨が折れるほど殴る・・・。
これらは全て、実際にニュースタートが依頼を受けた事例です。
この本の出版から20年近く経ちますが、家庭内暴力が起きている割合や、ひどいケースの悲惨さは、あまり変わりがありません
キーワードの1つである「勝ち組教育」は、時代が変わり、当時よりはマシになったかも知れません。
ですが子どもに指針を示さず、自主性尊重でごまかしてしまう友達親子」、そこから子どもの「奴隷」になってしまうケースは、むしろ増加しているように思います。
「勝ち組教育」を語る4章以外は、今もそのまま通用する内容でしょう。
そしてこの本の最後の章では、家庭内暴力を解決するための、「5つの心構え」「3つのステップ」を説明しています。
この部分は本当に完成されており、今読んでも圧巻です。
家庭内暴力でお悩みの方、暴力が起きる不安がある方、支援者など関わりのある方、全員に読んでいただきたい書籍です。
家庭内暴力への処方箋となる1冊です。

ニートという生き方(スタイル) ~自己実現の病に冒された社会のなかで~

田尾宏文 著
2006年9月 ON・BOOK 刊
定価1,575円 ニュースタート事務局にて、特別価格1,000円で販売中!
詳細はこちらから(書籍紹介ページ)

久世芽亜里コメント

不慮の事故で突然亡くなられた田尾さん。
IT企業の代表でありながら、ニュースタートのIT部門を担い、自社が請け負った仕事を若者の体験に利用し、パソコンが得意な若者たちを育ててくださいました。
このニュースタートの内側と外側の間、絶妙な立場で、若者だけでなくニュースタートという組織を観察し、本書に記しています。
二神が目指しあえて「ぶよぶよの組織」にしてある、ニュースタートという器。
この器の中心概念が二神の『志』であり言葉だと、田尾さんは表現しています。
中心概念の部分は、二神の著書を読んでいただくのが一番です。
そして二神の言葉中心に据えたニュースタートが、客観的に見てどんな組織であったのかは、この書籍を読んでいただく方が分かりやすいでしょう。
この書籍は「開かれたニート論」と謳っていますが、実際は人間を育む環境とは何か、組織とは何かを解説した、「支援組織論」です。
ニュースタートについて知りたい方は、ぜひ二神の書籍と、本書をセットで読んでいただきたいと思います。

レンタルお姉さん

荒川龍 著
2006年5月 東洋経済新報社 刊 ※ハードカバー (絶版)
定価1,575円 ニュースタート事務局にて、特別価格1,000円で販売中!
詳細はこちらから(書籍紹介ページ)

久世芽亜里コメント

このやり方を、良い悪いと批評することは簡単です。
実際に、うまくいったケースが大半ですが、うまくいかなかったケースもあります。
言えることは、ニュースタートは1998年から25年以上、こうやって体当たりの訪問支援をしてきたのです。
一歩踏み込んだからこそ得られる経験値が、私たちの元にはあります。
そのたくさんの破片が詰まっている本です。

希望のニート ~現場からのメッセージ~

二神能基 著
2005年5月 東洋経済新報社 刊 ※ハードカバー(文庫版もあります)
定価1,575円 ニュースタート事務局にて販売中!
詳細はこちらから(書籍紹介ページ)

久世芽亜里コメント

若者支援を始めて約10年というタイミングで出版となった、二神の1冊目の著書。
当時は「ニート」という言葉が出て来たばかりで、

「引きこもり」から「社会」へ ~それぞれのニュースタート

荒川龍 著
2004年2月 学陽書房 刊
定価1,575円  ニュースタート事務局にて販売中!
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久世芽亜里コメント

8人が全て実名で登場し、ニュースタートの中に居ながら、悩み葛藤している姿が見える著書です。
美談も奇跡も起こらない」という、斉藤環先生の帯の表現がぴったりです。
綺麗な自立の物語などではない、それぞれの生の言葉、当時の生き様が、質感を持って感じられます

われら愛の地球家族

平澤一郎 著
1999年4月 海竜社 刊 (絶版)
定価1,500円  ニュースタート事務局にて販売中!
詳細はこちらから(書籍紹介ページ)

久世芽亜里コメント

ニュースタートの理念である「家族をひらく」
実子と養子を育て上げ、里子まで預かり、4世帯の長屋で農園を経営していた宮川夫妻。
マリーザさんは残念ながら亡くなられてしまいましたが、イタリアで「家族をひらく」運動もされていて、この言葉を体現されているご夫婦でした。
この本には、イタリア・プロジェクトの様子も書かれています。
姉役として同行していた私が書いた記録も使用されており、個人的にも懐かしい本です。

個別相談のご案内

同じ引きこもり・ニート状態であっても、その状況はそのご家族によってみな違います。
ニュースタート事務局では、ニート・引きこもりの解決のために、あなたの息子さん・娘さんに最もよいと思われる方法を、豊富な経験からご提案いたします。