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就職コースの女子高生と引きこもりの共通点とは?『なぜ若者は「自立」から降りるのか? ーしあわせな「ひも婚」へ』

書籍の紹介

『なぜ若者は「自立」から降りるのか?』
梶原公子 著
2012年5月 同時代社 刊

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Amazon.co.jp: なぜ若者は「自立」から降りるのか: しあわせな「ひも婚」へ : 梶原 公子: 本

定価1,680円 (ニュースタートに在庫なし)

内容

「コミュニケーション能力」が必須とされる現代で、その価値観を拒否し、 「不登校」「ひきこもり」「ゆるくまったり生きたい」と願う若者たち――
彼らの感性から見えるものとは何か。

教員生活の中で見てきた学校という空間、就職コースの女生徒、不登校を「進歩」と言う退職した仲間の教員、そしてニュースタートで接したひきこもりの若者、レンタルお姉さん
その共通点を見出しながら、21世紀的感性を獲得するための道筋を書いています。
本書には、ニュースタートの若者たちが発した言葉が多数記されています。

著者プロフィール

梶原公子

1950年生まれ。
20年余県立高校教員として勤務。
退職後社会学修士栄養学博士管理栄養士資格を取得。
日本社会臨床学会運営委員などをしながら社会臨床学的視点で執筆活動を行う。
共著に『セックスという迷路』『健康不安と医療過剰の時代』、単著に『自己実現シンドローム』『女性が甘ったれるわけ』いずれも長崎出版。

目次

プロローグ ●さようなら、20世紀
 品性あるマイナスイオンが21世紀の空気
 ファストファッション
 ひきこもる必要性
 「ふつうになりたい」
 たかが就労
 「ひも婚」のしあわせ

第1章   ●学校、絶望?希望?
 1 「体罰と管理」のなかで
    「服装の乱れは心の乱れ」
    教師に教師が殴られる
    体罰沈静化のあとに
 2 教室はフルーツパーラー
    「就職コース」という快楽
    「何もしない授業」
    「努力したって報われない」
    反学校文化
 3 学校に馴染むということ
    みんな大学へ
    「ひきこもり」のルーツ

第2章   ●「陰険」だけど「楽しい」ところ
 1 教師が<うつ>になるとき
    やりがいのある仕事を求めて
    ある日学校に行けなくなった
    <不登校>という進歩
 2 「いい授業、いい先生」の真相
    「そんなに悪くはないところ」
    やりがいの搾取
    生徒はそれを見抜いている
 3 <理想のタイプ>に合わせられない
    「質の高い学び」とは何か
    学校に屈したくない生徒たち

第3章   ●元ひきこもりの<少年>たちと出会う
 1 <少年>たちは語りたい
    「世の中ガチガチな感じがする」
    「とりえがない人はどこで働けばいいのですか」
 2 「オレ、語っていいですかね」
    金髪の19歳
    「社会によって誰でも病む可能性がある」
 3 34歳の<少年>
    「泥沼に沈んでいきそう」
    「ありふれた人間は、ありふれた手段で不満を解消する」
    内面の醜悪さがない
 4 「人ではない人」を描く人
    10歳でひきこもる
    「適切な判断」に学校的知識は不要
    偽らざる表現法
    マイナス方向のエネルギーについて
 5 「一番嫌いな生物は人間」
    「道は一本しかなくなった」
    「お金の話は苦手だ」
    「ゴミがあるところにいるから、ゴミムシというけれど」
 6 人間は主体的個ではない

第4章   ● あきらめない若者たち
 1 「能力・適性」と「自立」の関係
    「2011年ひきこもり調査」から
    「能力・個性」と「仕事」は別
    内閣府調査と分析
    現代社会では当たり前の価値観
 2 <あきらめる>ということ
    レンタルお姉さん
    「ザ・ひきこもり」はどこへ行ったのか?
    仮面をかぶった若者
    仮面を脱ぎ捨てた人
    ひきこもりという人種
    現代社会とのミスマッチ
 3 若者支援の変化の中で
    発生する矛盾
    再び、レンタルお姉さん
    <本当の幸せ>とは

第5章   ●「正社員でなくてもいい」の広がり
 1 雇われない働き方
    みんな<労働者>になる時代
    しろうと主婦が月7000食の弁当を作る
    生活支援と日常的動作のはざ間
    ‟質”のニーズに応える
    どこを向いて仕事をするのか
 2 非正規労働をめぐって
    「食べていけるなら非正規でよい」
    主婦と若年男性の共通項
    「非正規雇用でもよい」という流れ
 3 「仕事」より「生活」を
    「大学卒業しても就職できなかった」
    「正社員にはなりたくない」
    「働くことが人生はいやだ」
 4 労働中心主義からの離脱
    一般群とひきこもり群との境界線
    「賃金の多さはその人の価値」ではないと思う人たち
    ひきこもりのきっかけとしての「労働」
    主婦と若者が重なるところ

第6章   ●定番でないライフコースを求めて
 1 定番の気楽さと辛さを超えて
    殺された<現代の父>
    <一家の稼ぎ手>という役割
    「脱青年期」の登場がもたらしたもの
    非正規雇用の増加は異性との交際を減少させる?
    働かずに生きていくには
 2 若者はライフコースをどのように捉えているか
    一般群は「定番」を肯定
    「定番」そのものが変わっている
 3 結婚・家族も非正規で
    普通の若者がひきこもるとき
    「オレが法律婚を拒否するわけ」
    「雇用」と「結婚」は一体でないほうがいい
    「やりたいことのイメージがわかない」
    社会のすき間でリッチに生きる
    再び、<あきらめる>ということ
    「ひも的結婚」を選ぶ

第7章   ● ひきこもり的心性とは何か
 1 社会的要因について
    衝動は誰にだってある
    「就職コース」少女はどこに行ったのか
    ひきこもりの構図
 2 自我意識について
    なぜ絶望的な気持ちになるのか
    自己否定はいけないのか
    古典的な自我と近代的な自我
    一般群とひきこもり経験群とは重なり合っている
 3 生活基盤というものを築くために
    <自分>はいったいどこにいるのか
    マチス的とルオー的
    心の壁に空気孔をあける

エピローグ  ●21世紀的感性を持つために

購入方法

『なぜ若者は「自立」から降りるのか?』は、ニュースタート事務局に在庫がないため、販売しておりません。
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